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新型コロナへの不安が強い子に安心を届けよう。

新型コロナウイルスの感染拡大により、大人でさえ先が見えずに不安な日々を送る中、「見通しがないことが人一倍苦手で不安定になりやすい」パステルカラーの子どもたちの様子が気がかりです。

更には、通常より長時間子どもと接する事になるご両親が、子育ての中で追い詰められてしまっているのではないか、という事も気になっていました。そこで、発達に気になるところのあるPASTELカラーの子どもの個別療育などを行っている「こども発達療育相談PASTEL」からのメッセージ第六弾!

「新型コロナウイルスに感染したらどうしよう?」と何度も質問を繰り返すなど、不安が強くなっているパステルカラーの子どもたち。「どうしたら少しでも子どもたちが安心して過ごせるか」についてのお話です。

 


 

「新型コロナウイルス」について何度も聞いてきたりと、強い不安を感じているパステルカラーのお子さんが増えているそうです。
こういったお子さんたちに、どう向き合うのが良いのでしょう?

 

なつみ先生
なつみ先生

PASTELに通っているお子さんたちにも、そういう状態になっている子たちがいます。来てすぐ第一声からコロナトークをしてくる子も(笑)。

 

お子さん自身のことを報告してもらう予定だった時間も、テレビのニュースで見たコロナの話に捉われすぎて、本来すべきお話ができなくなっちゃったり。

 

私たちは彼らがそうなる理由として、不安だからだとすぐ分かるのでおさめてあげられるんですが、ご家庭では延々と質問されたり、気づいたらコロナトークが始まっていたりすることでお母さんたちの心理的な負担が大きくなっているんじゃないかと心配しています…。

 

ただこれって、パステルカラーの子どもたちにとっては今回の新型コロナに限らず、よく起こりうる話なんです。新学期で環境が変わったりする際に「新しいクラスの先生はだれ?」「同じクラスのお友達はだれ?」など、何度もしつこく聞いてしまいがち。

 

そういうときに、お母さんたちから「どう答えたらよいか分からない。どこまで答えたら良いですか?」と、質問されることも多いです。

 

子どもたちが不安から「新型コロナウイルス」についての質問をくり返す場合に、どうしたら安心させてあげられるのか、どんな風に彼らの質問に答えれば良いのか教えてください。

 

パステルカラーの子どもたちが、不安からウイルスについての質問を繰り返す場合、「こういう病気なんだよ」という説明だけだと結局不安から抜け出せないことが多いかもしれません。

 

「じゃあどうすればいいんだよ、感染しちゃうかもしれないじゃないか!」と、ますます不安にさせてしまうことも…。そこで、ウイルスについて説明した後に「ウイルスに負けないためには、手洗い、うがい、免疫力を高めるためにご飯はしっかり食べよう」という風に、自分たちに何ができるか対策を伝えることが大切なんです。

 

ただ、「手洗い、うがいをした方が良いよ」と伝えるだけだと、今度はひたすら手を洗い続けてしまう場合も。それを防ぐにはあらかじめ「お外から帰ってきたら、まず手洗いとうがい。ご飯の前にも手洗い」といった具体的なタイミングを伝えることもポイントです。

 

手洗いをする時間は、時間の概念が分かる子には例えば「20秒」と時間を伝えます。最近は「手洗いの歌」などもあるようなので、その音楽を流しながら「この歌に合わせてやってみよう」という風に、どの程度手洗いを続ければ良いかも具体的に細かく教えてあげられたらもっと分かりやすいですよね。

 

お子さんの側に立ってみると手洗いのタイミングや回数を大人から教えてもらえていないし、やればやるだけ効果があるんだろうと、自分流ルールでやり続けてしまって、こだわりになったり、脅迫的になったりしているケースもよくあるんです。

 

こういったことを試しても、質問が繰り返される場合もあると思います。不安でくり返し聞くパターンもありますが、さっきお母さんが説明してくれたからすでに分かってるのに、あえてもう一回聞いてくる場合も。そんなケースでは、説明してもらうことにこだわりがあったり、そのやりとりで安心できていたりするんですよね。

 

とはいえ、聞かれたときに何度も同じ話をするんじゃなく、ホワイトボードやノートに一度説明したことを書いておく方法が有効です。すると、質問があったときに「ほらほら。ホワイトボード(もしくはノートなど)に書いてるやん?どうすればよかったっけ?」と逆に質問返しする。

 

それにお子さんが答えられたら「もうバッチリだね~」と褒めてあげられるし、お子さんも安心できる。ホワイトボードやノートに書いていることで、気になった時に自分で確認できるものになるので。さらに、不安な情報にとらわれすぎないように楽しい活動を別で準備できれば、より彼らの安心につながっていきます。

かおり先生
かおり先生

 

長期休校中のパステルカラーの子どもたちが不安→安心へ切り替えられるポイントまとめ

  1. ウイルスについて繰り返し質問してくるお子さんには、分かる範囲で説明した後、自分たちに何ができるか対策を伝えることが大切。
  2. 対策方法の手洗いやうがいのタイミングや回数は具体的に細かく伝える。
  3. 繰り返しの質問が「こだわり」や「安心感を得るツール」になっている場合、ホワイトボードやノートに質問と答えを書いておき、すぐ見えるようにして安心グッズとして活用する。