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長期休校でずっと家にいるとゲーム依存に昼夜逆転・・・ このままで大丈夫?

新型コロナウイルスの感染拡大により、大人でさえ先が見えずに不安な日々を送る中、
「見通しがないことが人一倍苦手で不安定になりやすい」パステルカラーの子どもたちの様子が気がかりです。

更には、通常より長時間子どもと接する事になるご両親が、子育ての中で追い詰められてしまっているのではないか、という事も気になっていました。
そこで、発達に気になるところのあるPASTELカラーの子どもの個別療育などを行っている「こども発達療育相談PASTEL」からの、メッセージ第二弾!

今回は、長期休校中のパステルカラーの子どもたちに起こりがちな困りごとの一つ「ゲーム依存」への対応方法についてのお話しです。

前回のお話しの中にも出てきましたが、長期休校中にゲームがやめられないというお子さんや、
やめさせようとすると癇癪が起きるという子がいたときには、どういう対応をするのが良いのでしょう?

なつみ先生
なつみ先生

色々対応方法で思いつくことはあるんですけど、
そもそもゲーム自体が途中で終われるゲームなのかっていうのは気になりますね。

「今すぐやめなさい」と、保護者の方は言ってしまうこともあると思うんですが…。ゲームをセーブ(保存)する時間が必要なものだったり、途中で「ブチッ」と切られてしまうと、せっかくここまで行ったのにと、お子さんなりに、すごく悔しい気持ちになっているかもしれないですし。

かおり先生
かおり先生

確かに…!
大人でもせっかくドラマを見ているのに勝手に途中でチャンネル変えられたら嫌ですもんね(笑)。
でも一般的に親子だと、保護者の方からの「しつけ」として起きがちかも…。

なつみ先生
なつみ先生

ゲームを保護者の方が許可するのであれば、先にそのルールを明確にしておく必要があるかなぁと。
ゲームと似たケースで、YouTube動画だと一つの動画が終わったら自動的に次の動画の再生が始まってしまうので、つい見ちゃうと思うんですよね。だからゲームもYouTube動画も、こういう場合どうするかについて親子間で先にルールを決めておくことが重要なんです。

 

まずそこがルールとして明確になっていないのにゲームを許可しちゃうのは危険かなと。そして、もしルールが守られたらご褒美があるようにする。おやつがちょっとグレードアップするとか、次のゲームの時間を10分延長できるとか。
そういうことが子どもたちにとってルールを守る大きなモチベーションになるんです。

 

ただ、この状態を作れているご家庭は、保護者の方が子どもさんのゲーム時間をコントロールできているので、保護者の方がいない間、無制限にゲームをさせてしまっているご家庭の場合は、このルールが効きません。

日常的に制限なくゲームをできている子たちが、いきなり「はい、やめましょう」って言われてやめるのは難しいんですよね…。

かおり先生
かおり先生

なつみ先生
なつみ先生

今まで療育をお子さんに受けさせたことがないとか、ゲームを無制限にお子さんにさせているというお母さんたちがこの話を聞くと多分真っ青になっちゃうかもしれないけど…
できるだけ早く見直さないと、ゲームに限らず、ルールを破ることが当たり前という風に学んでしまうことになりかねないんです。

パステルカラーの子どもたちの中にはゲーム中毒のような状態で昼夜逆転して、引きこもりになってしまったりという問題もよく聞きます。

なつみ先生
なつみ先生

以前対応したことがあるお子さんの中にも、同じようなケースがありました。不登校になってゲームを無制限にしすぎてしまい、昼夜逆転してしまうというループに陥ってしまっていて。

 

そのようなお子さんに最初に取り組んでもらったのが、前回もお話ししたスケジュールでの立て直しだったんですよ。その結果、学校に行けるようになった、ということがありました。お母さんたちがお子さんとスケジュールを組んで、ゲーム時間のルールも決めて、彼らがルールを守れたら肯定的な評価を返し続けるということを徹底してもらったんです。

 

ルールを作ったことで、それが守られれば結果、お子さんを褒める機会が増えることにつながっていくので…。
そういうお子さんの不登校で悩まれているお母さんたちはよく、「最初はスケジュールを組むことで本人が怒ったり暴れたりするかと思ったんだけど、どちらかというとスケジュールを求めるようになった」と仰います。

彼らの方からはっきり「スケジュールがあったほうが良い、そっちの方が過ごしやすいです」と言ってくれるんです。

かおり先生
かおり先生

なつみ先生
なつみ先生

やることが明確にあるっていうのは、彼らが過ごすための、生きるためのモチベーションにもなるんだなって改めて感じました。
ルールやスケジュールという枠が明確にある方が子どもたちは安心できるっていうことを、どのご家庭にも知ってもらえたらいいなぁと思います。

 

長期休校中のパステルカラーの子どもに起きがちな困りごとの対応ポイントまとめ

  1. お子さんがゲームをしたがる時は、親子で必ず事前に話し合って時間などのルールを決めておく。ルールが守られたときのご褒美も必ず用意する。
  2. スケジュールを設定せずにお子さんが叱られることが常態化する負のループではなく、スケジュールを設定することで、ルールを守れば褒められる、という良い循環を作る。
  3. ルールやスケジュールという枠が明確にある方が子どもたちにとって安心できる環境となる。